【DL資料あり】10/10は目の愛護デー - 製薬企業の眼科領域の疾患啓発サイトを調査【2025年9月版】

【DL資料あり】10/10は目の愛護デー - 製薬企業の眼科領域の疾患啓発サイトを調査【2025年9月版】

人は約80%もの情報を視覚から得ていると言われており1)、目は生活を支える重要な器官です。今回は横にすると眉と目の形になる10/10「目の愛護デー」にちなみ、製薬企業が運営する眼科領域の疾患啓発サイトを調査しました。これまで調査した領域とどのような違いがあるのか、特徴的なコンテンツを中心にご紹介します。

眼科領域の疾患啓発サイトを運営している製薬企業一覧

近年、加齢に伴う視機能の衰えを示す「アイフレイル」が注目されており、眼の健康維持への関心が高まっています。しかし現状では、日本における失明原因の第一位である緑内障は、40歳以上の5%、60歳以上では1割以上が罹患する身近な病気2)です。

さらに子どもの近視も増加しており、その背景には屋外活動の減少や、近いところを見る作業の増加などがある3)とされています。日光を浴びる機会が乏しいほど近視のリスクが高まることが分かっており、世代を問わず啓発と予防の重要性が増しています。

今回の調査では、製薬企業20社が運営する眼科領域の疾患啓発サイトを調査しました。これらの疾患啓発サイトを運営している製薬企業は、6社・12サイトでした。眼科領域に力を入れている企業では、複数サイトを運営しており、幅広い疾患や悩みに関する情報を発信しています。

※調査対象は、2024年4月~2025年3月の販売会社ベース企業売上ランキング(出典:IQVIA)より抜粋した20社

眼科領域の疾患啓発サイト調査対象 6社12サイト

調査対象ではありませんが、眼科領域に知見が深い千寿製薬ではコーポレートサイト内で疾患啓発を行っています。「目薬と目の病気について」4)では、目のしくみと涙のしくみを解説するコンテンツのイラストが分かりやすく、各部位を丁寧に解説しています。「瞳の休憩室『Rest eye』」5)は、だまし絵や目のトレーニングができる3D・立体視コンテンツを提供するサイト。楽しめるコンテンツが、目への興味をそそります。

今回調査した12サイトでは、セルフチェックや疑似体験ツールの工夫が特徴的でした。単にチェック項目を並べるだけでなく、体験型のセルフチェックを用意し、早期発見の重要性を伝えています。こうした仕組みにより、利用者が定期的に自身の目の状態を確認しやすくなり、眼の健康への意識向上や受診のきっかけにつなげると考えられるでしょう。

この記事では、特にユニークなセルフチェックツールや疑似体験ツールを提供している3サイトについて紹介します。その他のサイトについては、ダウンロード資料を用意していますので、ページ下部よりダウンロードください。

参天製薬 白内障ミュージアム

各コンテンツを1ページにまとめ、白内障について解説しているサイトです。ページはじめには、目次のように内容を模したイラストボタンを配置。全体的にイラストや写真を挿入し、分かりやすくまとまっています。

特徴的なコンテンツとして、疾患や手術後の見え方の疑似体験ツール「360度VRシミュレーション」が挙げられます。ツールはYouTubeにて配信されており、スマートフォンを傾けることで視点を360°移動可能です。ドライブ・買い物・食事・ビデオ通話の4つのシーンを用意し、日常生活に近い体験を提供しています。

さらに参天製薬では、疾患啓発サイト「目の情報ポータル」内でドライアイ・緑内障・加齢黄斑変性・白内障のセルフチェックを用意。緑内障では、視野の欠けを確認できる「クアトロチェッカー」をパソコンやタブレットで利用できます。眼科で受けるような検査を家で手軽に体験できるユニークなチェックツールです。

白内障ミュージアム
https://www.santen.com/jp/healthcare/eye/library/cataract/museum

サイトディスクリプション

白内障とは、水晶体が年齢とともに白く濁って視力が低下する病気で、様々な原因で起こります。最も多いのは加齢によるもので、これを加齢性白内障と呼びます。白内障の症状や手術などによる対策・治療方法をご紹介します。【参天製薬】

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コンテンツ一覧

  • 白内障とは

症状と原因について、イラストや画像を用いて解説


  • 白内障の治療

軽度と進行した場合に分け、イラストを用いて治療法を紹介


  • 眼内レンズの選び方

眼内レンズの種類と選び方、保険適用の有無を見え方のイメージ画像とともに紹介


  • 白内障の手術

検査や手術の流れ、術前・術後の注意点、術後の経過などを紹介


  • 保険の適用

保険適用・選定療養・・自由診療について図を用いて解説


  • 数値で見る白内障

手術数や患者数を統計データを用いて紹介し、受診促進を啓蒙


  • 白内障眼内レンズ360度VRシミュレーション

スマホやパソコンで疾患や手術後の見え方を疑似体験できる。ドライブや買い物など4つのシーンを用意


  • 白内障チェック

全10問の項目でリスクを簡易チェックできる


  • 眼科医院検索

エリア選択またはフリーワードで医院を検索可能


中外製薬 見えるをいつまでも.jp

網膜疾患について解説しているサイトです。ページ上部には、見やすさ・使いやすさの設定機能があり、眼科疾患を罹患している方への配慮がなされています。

「One's View 見え方体験フィルター」は、スマートフォンやタブレットのカメラを利用して、加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫による視野への影響を疑似体験できるサービス。疾患を選択後、視野のゆがみや中心暗転、かすみなどの症状を、カメラを通して体験できます。症状の強さも選ぶことができ、病態の進行による変化も知ることが可能です。

また「今日の見え方チェック」では、アムスラーチャートを用意。定期的にセルフチェックを行うことで、早期発見・早期受診を啓発しています。

見えるをいつまでも.jp 
https://mieruwoitsumademo.jp/

サイトディスクリプション

中外製薬が運営する「見えるをいつまでも.jp」は「加齢黄斑変性」「糖尿病黄斑浮腫」「網膜静脈閉塞症」「網膜色素線条」などの網膜疾患を中心に、眼に関する情報や生活をサポートするコンテンツなどを掲載しています。

キーワード

見えるをいつまでも.jp,加齢黄斑変性,糖尿病黄斑浮腫,網膜静脈閉塞症,網膜色素線条,網膜疾患,目の病気,視覚障がい,眼の加齢,アイフレイル,中外製薬

コンテンツ一覧

  • 今日の見え方チェック

アムスラーチャートを掲載。定期的なチェックを推奨している


  • 暮らしの工夫

室内や外出時に活用できる便利ツールやアイデアを紹介


  • 眼の加齢について知ろう

フレイル・アイフレイルについて解説。アイフレイル自己チェックや手順の少ないレシピも提供


  • 病気について調べる

4疾患について症状・検査・治療を紹介。Q&Aを解説動画の配信もあり


  • 視覚障がいに関する情報

視覚障がいやロービジョンの状態やサポート方法などを紹介。利用可能な医療費助成制度も掲載


  • One's View 見え方体験フィルター

疾患による見え方の変化を疑似体験できるサービス


大塚製薬 デコボコアイ.JP

ドライアイの原因について、”デコボコアイ”と理解しやすい言葉で解説しているサイトです。トップページでは、「2分の解説動画」や「マンガでわかるドライアイ」、「簡単ガイド この順番でチェックしてみましょう」を配置し、読むページ選びに悩まなくてすむ工夫がなされています。

「セルフチェック」は、チェックや数字入力を行うと自動で点数を計算するシステムを採用。時間計測のためのタイマー機能を配置しているため、読者に負担を与えることなく、すぐに行えるセルフチェックツールです。

「デコボコアイTV」では、体験談を通して疾患理解を深める動画を配信。目が乾く以外の症状もドライアイにはあることを、サイト全体で訴求しています。

デコボコアイ.JP
https://www.otsuka.co.jp/decoboco-eye/

サイトディスクリプション

その目の不調デコボコアイかも?ドライアイになると目の表面の涙や粘膜に異常が起き凸凹になります。乾きだけでなく「疲れ、痛み、ゴロゴロ感」等の様々な症状が現れます。大塚製薬の情報提供サイト。

キーワード

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コンテンツ一覧

  • まずはセルフチェック

3項目からドライアイのリスクを簡易判定。タイマーも機能もあり


  • 誤解だらけのドライアイ

Q&A形式で疾患の対処法の間違いを解説。動画配信もあり


  • ドライアイの症状

仕組み・症状・慢性化・年齢層について、簡単に解説


  • ドライアイの検査と治療

検査の種類と新たな治療法について紹介


  • デコボコアイTV

2分程度の疾患解説動画と症状別の体験談動画を配信


  • マンガでわかるドライアイ

疾患解説マンガと豆知識4コママンガを配信


  • 病院検索

外部サイトのリンクを設定


疑似体験できるコンテンツで、疾患理解を深める

デジタルサービスの発展は著しく、スマートフォンやタブレットで気軽にバーチャル世界を体験できるようになっています。疾患理解を深めるためには、まず知ることが重要です。疾患を疑似体験できるツールは、発病や進行によりどのような不便があり、困っているのか知るきっかけとなるでしょう。

また、セルフチェックコンテンツも、眼科疾患領域ではアムスラーチャートやクロスチェッカーなどの体験型のものが多くありました。進行する病気の場合、定期的なセルフチェックが早期発見に繋がります。そのためにも、LINEやアプリを活用し、セルフチェックを定期的に促すサービスも需要があるかもしれません。

<出典>※URL最終閲覧日2025.9.18
1)日本眼科学会, 眼科の重要性
https://www.nichigan.or.jp/intern/summary/feature/importance.html

2)眼科医会, 緑内障といわれた方へ―日常生活と心構え―
https://www.gankaikai.or.jp/health/56/index.html

3)日本眼科医会, 気をつけよう!子どもの近視
https://www.gankaikai.or.jp/health/57/index.html

4)千寿製薬, 目薬と目の病気について
https://www.senju.co.jp/consumer/note

5)千寿製薬, 瞳の休憩室「Rest eye」
https://www.senju.co.jp/consumer/resteye/

ダウンロード資料「製薬企業の眼科領域の疾患啓発サイトを調査 【2025年9月版】」

  • 眼科領域 12サイト

(各サイトのディスクリプション/キーワード/コンテンツ一覧/特徴/SNS)